お元気ですか。横浜中央教会の立石章三です。先日ある人にこう質問されました。神がいるなら、どうしてこの世の中は悪いことばかり起こるのか。本当にそうですね。「天に星、地に花、人に愛」という人の世の理想を表した言葉がありますが、現実は「天に天災、地に戦争、人に病気」です。どうしたら美しい世界になるのでしょうか。イエス様はある時こう言われました。「あなたがたは地の塩である」。イエスはこの世は放っておけば腐っていくのだ。それをくい止めるのがクリスチャンだと言っておられるのです。
旧約聖書の詩編には、この世の美しさをほめたたえる詩がたくさんあります。けれども自然の美しさをただ称えているのではありません。この世の自然を神様の作品として見る時、それらを造られた神様のみわざのすばらしさをほめ称えるのです。そして神様が造られた美しい自然を汚しているのが私たち人間です。神様は私たちを、美しい世界の管理人として、この世に送り出されたのに、人は消費者として、この世を好き勝手に食い散らかしているのです。これが罪です。罪に汚れたこの世は、放っておけばどんどん腐っていくのです。だから、クリスチャンとしてもう一度作り変えられた私たちには、この世の腐敗を防ぐ塩としての役目が与えられているのです。
人生とは何であるか、私は何のために生きているのか。哲学者や宗教家たちが実に様々な、難しい答を出しています。けれどもこの答は難しくありません。イエスはきわめて簡潔に答えています。「あなたがたは地の塩である。」つまり私たちはこの世の腐敗を防ぐ塩なのです。私はなぜこの世に存在するのか。この答を見いだした人は、その時から神の子としてこの世に立ち向かっていくのです。