キリストへの時間 2008年12月7日(日)放送    キリストへの時間宛のメールはこちらのフォームから送信ください

門脇献一(上福岡教会長老)

門脇献一(上福岡教会長老)

メッセージ: 神様の用意された出会い(1)〜旅立ちの時〜

 おはようございます。上福岡教会の門脇と申します。
 今回は私自身の個人的な経験をお話させていただきます。それは、神様の用意された出会いと交わりは、素晴らしいということをお伝えしたいからです。

 私は、高校を卒業したのち大学進学のため、高知県土佐山田町の実家を離れ、実家から遠く離れた東北の仙台で一人暮らしを始めました。今にして思えば、両親にとっては心配なことが山のようにあったと思われます。そのためでしょう。両親は、親元を離れる未熟な子どものために、いろいろとお膳立てをしてくれておりました。最も大きな心配事は、クリスチャンホームの子どもがまだ信仰告白をしておらず、しかも高校生になったら教会にも滅多にいかずという状態であるということであっただろうと思います。そのため、私の仙台行きにあたり、私が教会や信仰から遠ざかることのないようにという願いでしょうか、あらかじめ様々な方面に連絡がいっており、結果的にはその縁で私は信仰告白をし、教会につながることができたのです。その当時のことを思い返しつつ、どのような出会いがあったのかを少しお話させていただきたいと思います。

 私が実家を離れ、一人仙台に旅立とうとするとき、父は、「仙台に着いたらまず、仙台教会の牧師の吉岡繁先生を訪ねるように」と私に言いました。そのときにはすでに、教会のお世話で下宿先が決まっておりました。下宿に到着し、とりあえず布団などの生活に必要なものを買い揃えてなどしていて、教会に御挨拶に行くのが遅くなってしまいました。吉岡先生は私が訪ねてくるのを首を長くして待っておられたというのは、後で聞かされたことでした。そのときが吉岡先生と初対面でありました。名だたる先生とお会いするということは気の重いことでありましたが、知る人もいないこの町で暮らすことでもあるし、と思い切って訪ねた次第です。その時、吉岡先生は気さくな物言いで迎えてくださり、また一人暮らしを始める私への心遣いがありありと伝わり、かなり緊張していた心が和らいだように覚えております。その後、私は仙台教会で6年間の教会生活を送ることになります。

 終始一貫して吉岡先生は寛大な心で接してくださいました。それは当時仙台教会で教会生活を送るどの学生にも同じように接しておられたと思います。その中で、学生はのびのびと教会生活を送り、思う存分学び交わることができました。そうして、学生たちが共に学びあうことを何より喜び、奨励していたのが吉岡先生でした。まさに、羊が自由に草を食べる姿を、目を細めて見守る牧者のようです。無論羊たちが道をはずれ迷うことのないようにも見守ってくれていたのですが。

 さて、私の住むことになった下宿には、仙台教会に出席している大学生の先輩が2人おられました。この2人が私を日曜ごとに教会に誘ってくれました。誘うというよりは当然行くものだと言う態度でした。高校時代には教会から遠ざかっていた私ですが、このようなわけで否応なく日曜日の礼拝出席が始まったのです。このようにされなかったら私がちゃんと教会に行けたのか、はなはだあやしかったのです。先輩たちは、一人暮らしをするにあたっての生活上の、また信仰的な親身なアドバイスを与えてくれました。

 クリスチャンホームに生まれながら、キリスト教信仰は自分とは無縁ではなかろうかとさえ思っていた私が、不思議な出会いをとおし教会生活を始めることになったのはこのような次第です。私はこのことに神さまの導きを思わされております。

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