いかがお過ごしですか。ラジオ牧師の山下正雄です。今週は聖書の中から「富」について書かれた言葉を取り上げています。
旧約聖書の箴言という書物にこんな言葉があります。
「主を畏れて身を低くすれば 富も名誉も命も従って来る」
この箴言の言葉は誤解してはなりません。神様さえ信じていれば働かなくても富も名誉も手に入ると言っているのではありません。むしろ、箴言全体の中で繰り返し勧めているのは、真面目に勤勉に働くことです。逆に、箴言の中で戒められていることは、富を得ようとして不正や搾取に走らないことです。
人間は急いで富を得ようとして、しばしば不正に走りがちです。弱い者を酷使して自分の富を蓄えようとします。またそうして得た富を見て、それを真似しようとする誘惑に陥りがちです。あるいは真面目に働くことが空しいことのように感じられてしまうこともあるでしょう。
しかし、箴言は言います。
「主を畏れて身を低くすれば 富も名誉も命も従って来る」
富を得ることに抜け道や近道はないのです。聖書の神を畏れ、地道に勤勉に働くことが正しい道なのです。同じ箴言の言葉には「主を畏れることは知恵の初め」(1:7)とあります。神を畏れることが正しく生きるすべての初めなのです。
きょうのみ言葉・・・「主を畏れて身を低くすれば 富も名誉も命も従って来る」旧約聖書箴言 22章4節