ごきげんいかがですか。江古田教会の風間義信です。
今日は9月1日、防災の日です。1923年、関東大震災が起こり、多くの人が亡くなられ、被害にあわれました。その年に出来た一つの曲があります。それが聖歌397番「とおきくにや」です。この作品は、大震災で傷ついた人々が夜を迎えるために灯していたろうそくの光が、キリストの十字架に見えたということで、作者が書き上げたと言われています。そこでは繰り返しの部分で「ゆれうごくちにたちて(揺れ動く地に立ちて)なお十字架はかがやけり」と歌います。
この聖歌は旧約聖書のイザヤ書45章22節から出てきたようです。そこにはこうあります。「地の果てのすべての人々よ、わたしを仰いで、救いを得よ。わたしは神、ほかにはいない」。この「わたし」、「わたしは神」と言われている方こそ、十字架にかけられたイエス・キリストのことです。揺れ動く大地の上にあって、もう先が見えない、望みもないところにあって、この十字架のイエス・キリストこそ希望だ、その歌が人々を支えるものとなったのです。
それから88年、今年、東日本で大震災が起こりました。まだまだ、大きな痛みの中にありますが、「ゆれうごくだいちにたちて、なお十字架はかがやけり」との確信が与えられますよう、お祈りいしています。