お元気ですか。横浜中央教会の立石です。
イエス・キリストが十字架にかけられる前の夜のことです。弟子たちと最後の晩餐を終えたイエスは、3人の弟子たちだけを連れて、エルサレムのゲッセマネという庭に入って、お祈りをされました。この庭には、オリーブの木がたくさん植えてありました。現代でも2000年前のオリーブの木があるというので、観光名所になっています。
イエスはその場所で必死に祈られました。「汗が血の滴るように地面に落ちた」。いつもと違うイエスの様子を見ていた弟子たちの心は大きく騒いでいました。しかしイエスを見守っているうちに、彼らは睡魔に襲われ眠ってしまいました。3度も起こされたのにまた眠ってしまいました。イエスを想う心がなくなっていたのではありません。いつもよりもっと熱心にイエスの言葉に耳を傾けていたのです。だからでしょうか、あまりにも神経を張り詰めていた弟子たち、心は燃えていても、肉体はもう限界でした。その時イエスは彼らに言われました。「心は燃えても、肉体は弱い」。
イエスは私たちの弱さを良く知っておられます。私たちはこの世の誘惑にすぐ誘われ、意志の力はすぐくじけてしまいます。新しいことを始めても、すぐ飽きてしまって三日坊主になってしまいます。そんな私たちの弱さを良く知っておられるイエスはこう言われました。「私について来たい者は、自分を捨て、日々、自分の十字架を背負って、私に従いなさい」。私たちは昨日、十字架を背負って歩むことに失敗したかもしれません。だからこそ、日々の、つまり今日の十字架を背負って歩むのです。