いかがお過ごしですか。新座志木教会の杉山です。
わたしたちは死んだ先のことについて、かなりあやふやな知識しか持っていないのかもしれません。多くの方が、死んだ人は天国に行くと考えておられるでしょう。しかし、そもそも、天国とはどのようなところでしょうか。また、死んだあとで人間がどのような状態になるのか、自分ははっきり知っていると言える方はおられますでしょうか。わたし自身は、おそらく絶対的なことは人間には言えないのではないかと思っております。
それは、死後の世界が科学的に証明できないからだけではありません。聖書信仰に立っております者から見ましても、あまり断定的なことは言えないように感じられるのです。ただし、死のイメージとしてひとつだけあげろと言われましたなら、断絶ということが言えるのではないかと考えております。
聖書のたとえ話に、神様の側に居る人と陰府に居る人の対話の場面があります。陰府に居る人は神様の側にいる人に助けを求めますが、かないません。理由は「わたしたちとお前たちの間には大きな淵がある」(ルカ16:26)というものでした。神様との間が断絶していることによって、この陰府にいる人は苦しんでいるということです。そうしますと、天国と地獄というものも、神様との関わりにおいて考えたほうがよいのではないでしょうか。
天国とは、夢のように綺麗で長閑なところというよりは、命そのものである神様と共にいることができるところです。