ごきげんいかがですか。綱島教会の川杉安美です。
キリスト教では、神様のことを「父なる神様」と呼びます。ですから、お祈りの時にも「父なる神様」と呼びかけたり、「天のお父様」と呼びかけたりします。これは、宗教の世界では意外なことのようです。他の宗教では、神のことを親しく「父」と呼ぶ例は、ほとんどないようです。
ところが聖書は、イエス・キリストを信じると神様の子供にしていただけると言います。たとえば、新約聖書ヨハネによる福音書1章12節にはイエス様を信じる人について、次のようにあります。「その名を信じる人々には神の子となる資格を与えた。」
聖書ではこの親子関係を、当時の奴隷関係と比べています。主人と奴隷との関係は、愛情によるものではなく、奴隷はただ主人の言いつけを守る者で、嫌だろうがなんだろうがひたすら仕える、従う、そういう関係です。いいつけを守らなければ罰を受けます。神様とわたしたちとの関係は、そうではなく、親子の関係になるというのです。ただ、言いつけを守る、嫌でもなんでも従う、駄目なら罰を受ける、そんな関係ではありません。父なる神様は、愛情を持って、必要なものを与え、養い、導き、悪さをすれば戒め、あるいは教育訓練します。また、どんな時でも守ってくださいます。
人間である父親には、欠けや欠点もあり、失敗もあり、時に愛情不足もあるかもしれませんが、父なる神様には、欠けや失敗もありません。全知全能の神様があなたの愛情深い父になってくださる、終わりまで見捨てない、それが聖書のメッセージなのです。