あさのことば 2012年9月6日(木)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

青山昭一郎(静岡盲人伝道センター理事長)

青山昭一郎(静岡盲人伝道センター理事長)

メッセージ: 自分の世界が広がる

 おはようございます。静岡キリスト教盲人伝道センターの青山昭一郎です。
 今日は札幌市にお住まいの点訳奉仕者の方を紹介致します。この方は1912年、明治45年生まれですから、現在100歳になられます。北海道の新聞に掲載された記事からの抜粋です。

 「点字のない生活はむなしい。キーを打っていると心が安らぐ。背筋を伸ばし、口調もしっかり。点訳するのは、静岡市にあるキリスト教の点字図書館から、目の不自由な人たちの要望を受けて送られてくる著作物。机上には点字表記辞典、広辞苑などを置き、打ったものを読み返し、間違いがあれば校正する。漢字の読み方や言葉の意味が分からないものは先方に問い合わせる。根気のいる仕事ですが、本の中でいろいろな人物に出会い、自分の世界が広がっていきます」。

 集中すると一日4時間に及ぶこともあり、ほぼ月に一冊のペースで仕上げて下さいます。

 「点字を行う一室の本棚には、40年以上にわたり点訳した図書がぎっしり。キリスト教関係の本をはじめ、一般に知られる小説、エッセーなどで、三浦綾子さん、田中澄江さんらの作品も並びます。
 図書館を利用する視覚障害者から『きれいに打たれていて読みやすい』と礼状が届くこともしばしば。嬉しくなり、これで終わりにと思っていたものが、もうひとふんばりと思い直し、点字器に向かう」。
 このようにありました。

 この記事を読み本当に嬉しくなりました。点訳を通して「世界が広がり、心にやすらぎ」を覚えて下さる。点訳奉仕を続けて下さるその姿勢に、本当に頭が下がります。

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