いかがお過ごしでしょうか。江古田教会の風間義信です。
聖書の中には、数えきれないほどの決まりごとが出てきます。それでも、これらをまとめると、大切な10個に要約されます。それが、かつて映画にもなりました「十戒」と呼ばれるものです。この10個の教えによって、わたしたちが生きるために必要なことが勧められます。
これらは確かに十戒、十の戒めと言われますが、何も戒めによってわたしたちを縛り付け、この教えから外れたらもうおしまいというものではありません。また、これを守れたからこの神を信じる資格があるというものでもありません。
聖書を見ますと、そもそも十戒を与えられることになった人々は、厳しい奴隷の状況に置かれていました。その中で立派なことを行ったから解放されたのではなく、不思議なことに神から一方的に救い出されました。それは神の愛に他なりません。だからこそ、今度は愛をいただいた者が、感謝の思いをもってそれに応えていくことになります。その道筋というべきものが、十戒というより、十の教えです。
人は戒めに縛られて、叩かれて生きるのではなく、神の愛に育まれて歩む者です。愛する者を成長させたいために、時には厳しいと思われるような言葉を与え、期待を込めています。一見、戒めるような言葉であっても、そこに込められている神の愛を受け止め、与えられる道筋を歩んでいきたいものです。