ごきげんいかがですか。東川口教会の櫻井です。
旧約聖書を手に取って読まれた人の多くから旧約聖書は難しいという感想を聞くことがあります。なぜなら旧約聖書には昔のイスラエルで行われていた儀式や、日常の生活への細かな指示を記した「律法」が記されているからです。また、旧約聖書に記されている古代イスラエルの歴史などを読むと、現代人には理解できないような残酷で悲惨な物語がそこには数多く登場します。ところがキリスト教会ではこの旧約聖書も神の福音をわたしたちに伝える書物であると信じ、大切に読み継がれてきたのです。
教会が旧約聖書を大切にしている理由はそこにイエス・キリストによる救いの出来事を伝える数々の預言が記されているからです。実はこの旧約聖書をユダヤ教徒もイスラム教徒も同じように大切にして、読んでいます。
しかし、キリスト教会だけはこの旧約聖書の主題をイエス・キリストであると考えている点では、他の宗教の人々と全く違った読み方をしているのです。
わたしたちが旧約聖書を読むために大切なことは、いつもこの旧約聖書の主題であるイエス・キリストのことを覚えながら読むことです。そうすれば旧約聖書も確かにわたしたちに神の福音を伝える書物となるのです。
聖書の言葉
「この福音は、神が既に聖書の中で預言者を通して約束されたもので、御子に関するものです。」ローマの信徒への手紙1章2節から3節です。