あさのことば 2014年11月13日(木)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

杉山昌樹(新座志木教会牧師)

杉山昌樹(新座志木教会牧師)

メッセージ: 自分でなく

 いかがお過ごしですか。新座志木教会の杉山です。

 ある時、主イエスは弟子たちと、大勢の人たちの前で、このように言われました。 「わたしの後に従いたいものは、自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい」。(マルコ8:34)十字架は、今ではアクセサリーなどにもなっていますが、もともとは、とても怖いものです。最も残酷な死刑の道具です。ですから、ここでは、わたしたちが普段まったく望んでいないような言葉が二つ並んでいる、ということになります。それは「自分を捨てる」こと、そして「自分の十字架を背負う」ことです。

 わたしたちは、本能的に自分を大切にし、守ろうとします。それは間違ったことではありません。しかし、そのようにして、自分だけをどこまでも守り通そうとしますと、極端に言えば、誰ともかかわれなくなります。そして、誰ともかかわれない心は、病み疲れてしまいます。このようなことは遠い世界の話ではなく、わたしたちの社会の様々な問題にもこれが関係しているように思えます。それは例えば、孤独死であり、様々な形で現れる虐待や不正などです。わたしたちは、自分だけに関心を集中するこだわりと、他者への無関心から自由になったほうが実は幸いなのかもしれません。そこで、改めて主イエスの語ってくださいましたお言葉「自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい」という、自己否定のように思われるお言葉に耳を傾けたいのです。

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