いかがお過ごしでしょうか、国立聖書教会の野島邦夫です。
自由について連続して考えています。
私たちは生活の中で、まず身の回りの自由を求めます。しかし、そのうち内面的な自由、心の自由がより大切だと気付きます。しかし、いま「自由の時代」に生きていても、私たちの心はどんなに強く様々なもの、その時の流行や思想などの価値観に囚われていることでしょうか。
心の自由の中でも重要なのは、善悪に関する思いが自由かどうかです。「あなたの心は天使の様に清らかですか、悪魔の様に真っ黒ですか」と質問すると、多くの人がこう答えます。「天使の様だとはとても言えないが、悪魔の様だと言うのはひどすぎる。悪い所は沢山あるが、良い所もかなりある。だから、しようと思えばどちらでもできる」。本当にそうでしょうか。
一度こんな実験を行ってみてください。一日だけでいいですから、悪いことを考えない、思わない。どんな人に対しても悪い思いは持たず、思いやりと愛の心を持つ。
これはなかなか難しい。特に相手との関係が良好な時はいいのですが、崩れている時には。
行動や言葉、表情では抑えられても、心の中の苛立ち、不快感は抑えられない。人の心が善悪に関しては、流行などの影響を超えて、生まれつき悪へと傾いて堅く囚われている証拠です。
この心の悪への囚われの状態を解き放つのが、キリスト教の救いです。