ごきげんいかがですか。東川口教会の櫻井良一です。
「なにごとの おはしますかは知らねども、かたじけなさに涙こぼるる」。
この歌は平安時代の歌人として有名な西行が伊勢神宮に参拝した折に詠んだ歌だとされています。
西行は伊勢神宮に祭られている神について、詳しい知識を持っていませんでした。しかし、その厳かな雰囲気の中にいると、自然と信仰心がわいてくると詠ったのです。
日本ではお正月になると各地でたくさんの初詣客が、「ご利益がある」と言われる神社やお寺に参拝に出かけます。しかし、その初詣客のほとんどは、自分が拝もうとしている神や仏について詳しい知識を持っていないのです。これは日本人の信仰心をよく表す光景であると言えます。
この点、キリスト教信仰は全く違っています。なぜなら、キリスト教信仰は自分たちが礼拝する神さまをまず正しく知ることが大切だと考えるからです。
確かに、人間は自分の力では真の神さまを知ることは不可能です。しかし、この真の神さまは、私たちにご自分を知らせることを望んでくださったのです。だから、私たちに聖書と言うご自分を紹介する書物を与えてくださいました。そして、私たちが真の神さまを正しく知り、その方を信じることができるようにしてくださったのです。
聖書の言葉
「聖書はすべて神の霊の導きの下に書かれ、人を教え、戒め、誤りを正し、義に導く訓練をするうえに有益です。」テモテの手紙二 3章16節