おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
救いについての教えには、いくつかのパターンがあります。一番わかりやすいのは、「救われたければ、何か善い行いをしなさい」という教えです。これは、善い行いがなんであれ、できた時には達成感と自尊心を満たします。これと対照的なのが、「信じることだけが救いへの道」と説く教えです。「信じるだけ」といわれると、何か物足りなさを感じてしまいます。本当に信じるだけで救われるのだろうか、と。
イエス・キリストは神の国についてこんな面白いたとえ話をされました。神の国は農夫が種をまくようなものだというのです。農夫が夜昼、寝起きしているうちに、種は勝手に芽を出して成長します。農夫は実が熟すと、早速、鎌を入れる、とたとえ話は続きます。
この話のポイントは、農夫がどんなに努力しても、芽を早く出させることもできなければ、収穫を早めることもできない。まして、豊作にすることなどできないということです。キリストは救いの実現もそれと同じだというのです。神だけが救いをもたらす力をお持ちです。人にできるのは、神の力を信じ、神に信頼することだけです。
今日の聖書の言葉…「事実、あなたがたは、恵みにより、信仰によって救われました。このことは、自らの力によるのではなく、神の賜物です。」エフェソの信徒への手紙2章8節