いかがお過ごしですか。三川栄二です。
今週は、一人の伝道者の働きについてお話しさせていただきたいと思います。
大江邦治先生は長崎の教会の牧師をし、活水女学院でも聖書を教える働きをされた先生ですが、生前いつも、自分の種子島での伝道は失敗だった、と言っておられたそうです。
大江先生は聖書学校卒業後に、教団から派遣されて種子島16番地での開拓伝道を開始されたそうですが、そこで教会に来られる方はなく、救われる人も起こされないまま、成果がないということで教団から撤退命令が出て、わずか5年で種子島での伝道を終えて長崎に移られたのでした。
それ以降の先生は大きな成果をあげる働きをされたのですが、最初の種子島伝道だけは失敗だったと語っておられたそうです。
しかし、たしかに大人は教会に来ることはありませんでしたが、教会学校をしていてそこに集っていた子供たちがいました。その子供たちがやがて上京すると、その中の一人が路傍伝道によって信仰に導かれ、救われて洗礼を受けるに至ります。
満丸茂さんですが、彼の信仰の種は、大江先生が自分では失敗だったと考えていた、種子島で植えつけられたものでした。大江先生の働きなしに、満丸茂さんが救われることはありませんでした。
このように神さまは、わたしたちの知らないところでご自分の働きをなさる方でもあります。諦めずに自分の働きを果していきたいと思います。