おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
明日2月7日は、イギリスの小説家チャールズ・ディケンズの誕生日です。ディケンズは『クリスマス・キャロル』や映画にもなった『オリバー・ツイスト』などの作品で知られている、19世紀のイギリスを代表する作家です。
ディケンズの作品に出てくる登場人物は、しばしば下層階級に属する人たちで、弱者の視点で作品が描かれています。それは、少年時代にディケンズ自身が経験した困窮した生活がその背景にあると言われています。当時のイギリスは産業革命によってもたらされた社会変革のはざまで、貧困に苦しむ下層階級の人たちが大勢いました。
ウェストミンスター寺院に葬られたディケンズの墓石には「彼は、貧しい者、苦しむ者、そして虐げられた者への共感者であった」と刻まれています。この「貧しい者、苦しむ者、そして虐げられた者への共感」こそ、分断されつつある現代社会にとって大切な生き方であるように思います。そのような生き方の模範は、ディケンズよりもはるか昔、主イエス・キリストによって示されました。キリストは貧しいもの、病に苦しむもの、差別によって虐げられている人々に寄り添う生き方を示してくださいました。
きょうの聖書の言葉…「イエスは舟から上がり、大勢の群衆を見て、飼い主のいない羊のような有様を深く憐れみ、いろいろと教え始められた。」マルコによる福音書6章34節