山下正雄（ラジオ牧師）

メッセージ： 愛がなければ

　おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
　「あなたには愛がない」といわれることほど、傷つく言葉はありません。それは、その言葉がまったく的外れだからではありません。自分で愛のなさを自覚していても、どうすることもできないもどかしさを感じているからです。

　そもそも、なぜ人は愛のない言葉を発し、愛のない行動を取ってしまうのでしょう。突き詰めていけば、結局は、相手を大事に思うよりも、自分を最優先させているからです。自分を最優先させるのは、自分がその人のために、少しでも不利益を被ることが嫌だからです。悲しいことですが、自分を守ることで精一杯で、他人のことなど考える余裕がないからです。「あなたのことを思って」という忠告の中にさえ、自分を最優先させる思いが潜んでいます。

　では、どうしたら、他人を思いやる余裕が生まれるのでしょうか。それは結局のところ、もっと大きな愛にどっぷりとつかり、愛されていることを実感するよりほかはありません。神の愛だけが、人の心のうちに愛を生み出す力を持っているのです。

　きょうのみ言葉…「たとえ、人々の異言、天使たちの異言を語ろうとも、愛がなければ、わたしは騒がしいどら、やかましいシンバル。」コリントの信徒への手紙一　13章1節