ご機嫌いかがですか。湘南恩寵教会の坂井です。
今週皆さんと一緒に御言葉を分かち合えることを感謝します。私の担当の時は、詩編の祈りに心を合わせてというシリーズで、旧約聖書に記された詩編の御言葉をひとつひとつ味わっています。
今日は詩編60編です。この詩編の最後には、印象的な祈りの言葉があります。「どうか我らを助け、敵からお救いください。人間の与える救いはむなしいものです」(詩編60:13)、こういう祈りです。人間の与える救いはむなしいものです、との言葉が切なく響きます。
これは、ダビデ王が残した詩編だと言われます。戦いに明け暮れて、連戦連勝だったと伝えられるダビデ王ですけれども、そんな彼でも、強大な敵を前にして絶体絶命の窮地に陥ることは、何度もあったはずです。そんな不安と恐れの中で、「神様、助けてください」と、ただただ祈っているのです。もはや自分の力ではどうにもならない、人間の力ではどうにもならない、そんな窮地に追いつめられることは、私たちにもあります。
人間の与える救いは、ことごとくむなしいのです。でも、そのむなしさに気付いたところで、ダビデは一切を神にゆだねました。人間に対する一切の信頼を捨てて、ただ神にすべてをゆだね、神の御意志に従うことだけを願った時に、魂に平安を得たのです。
では、ご一緒に祈りましょう。「大いなる神よ、ただあなたに信頼します。人間の与える救いはむなしいものです。苦しみも悩みも、今与えられているすべてのものを、ただあなたにおゆだねいたします。どうか、ふさわしく道を開いてください。」