あさのことば 2022年12月15日(木)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

坂井孝宏(湘南恩寵教会牧師)

坂井孝宏(湘南恩寵教会牧師)

メッセージ: 詩篇64編の祈りに心を合わせて



 ご機嫌いかがですか。湘南恩寵教会の坂井です。
 今週は、詩編の祈りに心を合わせてのシリーズで、今日は詩編64編です。

 この詩編を好きだという方は、あまり多くないと思います。読んでいてつらくなるからです。こういうふうに始まります。「神よ、悩み訴えるわたしの声をお聞きください。敵の脅威からわたしの命をお守りください。わたしを隠してください さいなむ者の集いから、悪を行う者の騒ぎから。」(詩編64:2-3)

 いかがでしょうか。とても苦しそうですね。悪事に長けた敵に苦しめられて、心を深く傷つけられている人の姿が、目に浮かんでくるように思います。彼を苦しめるのは、その敵たちの言葉のひどさです。その言葉は、「毒を含む言葉」だと言われます。そしてそれは、「鋭い剣」のように心を切り刻んでくる。あるいは闇から放たれた矢のように、深く心を突き刺して、殺そうとしてくると言われます(詩編64:4参照)。

 インターネットにはびこるような、おぞましい言葉の数々を思います。神への畏れを失った時代は、まず言葉がひどくなります。倫理やルールを失い、他者への想像力を欠いた匿名の言葉が、心を冷たく切り裂いて、人間を殺します。でも、きっと誰もが、そんな言葉を望んではいないはずです。

 一緒にお祈りしましょう。「神様、今、冷たい言葉に深く心痛めている人がいましたら、憐れんでください。その傷を癒してください。心を守ってください。そして、愛と平和と命に満ちた、あなたの言葉を聞かせてください。」

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