キリストへの時間 2022年12月11日(日)放送  キリストへの時間宛のメールはこちらのフォームから送信ください

申成日(広島教会牧師)

申成日(広島教会牧師)

メッセージ: 聖誕を待つ人々2(占星術の学者たち)

【高知放送】
     

【南海放送】
     

 おはようございます。広島教会の牧師、申です。
 今日も、聖誕を待つ人々を聖書から見ていきましょう。

 今日は、クリスマスの常連さんである占星術の学者たちの話です(マタイ2:1-12参照)。いつもクリスマス・ページェントでは、東から3人の博士たちがお生まれになる救い主を探しにやって来る姿があります。ここで「博士」と申しましたが、本当は、彼らは「星占い師」です。彼らは、古代世界において、人生のさまざまなことをあらゆる知恵や先見で明かすことの出来る、特に星を観察してそれを占う天文学者のような人々でした。

 彼らは、東の方から来ました。彼らはある「星」を見たわけですが、間違いなく学者たちが見た星は、今まで見た星とは全く違う星だったでしょう。そして、何と学者たちは、この珍しい星を見て、「ユダヤ人の王が生まれる」と信じました。学者たちは、「やがて自分たちの救い主、ユダヤ人の王が来られる」「その方こそ、イスラエルに真の平和をもたらす、神から送られた王である」という、ユダヤ人が考えていたことを知っていたのです。

 わたしたちは、この学者たちが、なぜ、星を見てエルサレムまで遠い旅をしたのか注目しなければなりません。それは、その方を「礼拝する」ためでした。クリスマスは、わたしたちが「ただ楽しく過ごせばよい」ような時ではありません。わたしたちがクリスマスを待つ最大の目的は、イエス・キリストを「礼拝する」ためです。

 星がどのように道案内をしてくれたのかは、よくわかりません。彼らは、その不思議な星の導きによって、イエスが生まれた家にたどり着きました。家の中には、幼子と母マリアがいました。そして、彼らはイエスにひれ伏し、黄金と乳香と没薬をささげます。わたしたちは、ここで学者たちが礼拝した対象が、「星」ではなく、「マリア」でもなく、「イエス」であることに注目したいと思います。

 星は、ありがたく彼らをここまで導いてくれました。それは、彼らにとって「喜び」であったと聖書は伝えています。しかし、星そのものが拝まれる対象にはなれません。幼子を見つけると、星は消えてしまいます。まるで昇ってくる太陽によって、月や星の光が消えていくように、学者たちの目の前に現れた幼子によって、星はその役割を果たすことになります。

 キリストは、神でありながら神と等しくなることを拒み、人間の救いのために人間の姿でこの世に来られました。それは、計り知れない神の恵みであり、謙遜であります。わたしたちは、キリストがこの世に来られた目的が、我々の救いのために十字架に架けられることであると思うと、ただ楽しむだけで終わることは出来ません。

 クリスマス礼拝は、我々がその救い主に感謝し、その方の大いなる御業を賛美する最高の礼儀です。どうか、わたしたちは、この博士たちのように、イエス・キリストを礼拝するためにこのクリスマスを待つ者になりたいと願います。

 学者たちが持ってきた黄金と乳香と没薬は、当時最高の宝でした。学者たちは、このイエス・キリストの誕生が、ただ単にユダヤ人の王の誕生ではなく、全世界を平和に導く救い主であることを信じて、その方に最高の礼を表し、贈り物をささげ、礼拝をしたのです。

 クリスマスを迎えるわたしたちは、どんな最高のものを用意して待つのでしょうか。神様にとって、最高のプレゼントは、どんなに素晴らしいものよりも、自分の人生をささげる人、神様に自分の人生のすべてを委ねる人、そのものです。このクリスマスを迎えるあなたは、あなたの人生を神様に委ねてみませんか。きっと新しい世界が開かれると確信します。



※ホームページでは音楽著作権の関係上、一部をカットして放送しています。
Copyright (C) 2022 RCJ Media Ministry All Rights Reserved.