いかがお過ごしですか。新潟教会牧師、長谷川はるひです。
今週は、新約聖書にある「フィレモンへの手紙」についてお話しています。
「わたしはあなたの愛から大きな喜びと慰めを得ました。」(フィレモン7)差出人パウロは、フィレモンの愛から、大きな喜びと慰めを得たことを記しています。フィレモンの愛とは、聖なる者たち一同に対する愛、つまり、フィレモンの家の教会の人々への愛、フィレモンの家の教会を訪れる人々への愛です。フィレモンの愛は、人々を元気づける愛です。
その愛は、キリスト・イエスに対するフィレモンの信仰と結びついています。イエスを信頼し、イエスのために善いことをしようと、フィレモンは心掛けているのです。もちろん、フィレモンも罪許された罪人です。善意から人を傷つけてしまうこともあったでしょう。
フィレモンの家の教会の中でも、トラブルはあったことでしょう。そのトラブルの一つが、手紙の、この後に述べられる内容と関係していたかも知れません。それでも、イエスに信頼して、フィレモンは愛を実行します。そのようなフィレモンの心と言葉と行いが、人々を元気づけ、それを人づてに聞いたパウロは、大きな喜びと慰めを得たのです。
そして、その愛に訴えて、パウロは一つのお願いをします。それが、オネシモをフィレモンに受け入れてくれ、という願いです。かつて、フィレモンの元から逃げ出した奴隷であるオネシモを、フィレモンは愛ゆえに受け入れたのです。